扉が勝手に開いて困る！原因は何？自分でできる対策も紹介
日常生活の中では、なぜか扉が勝手に開いてしまっていることがあります。閉めたつもりのところが開いていると不思議に感じられますし、空調の効きにも影響があるでしょう。
扉が勝手に開いてしまう原因は、ラッチや蝶番の不具合かもしれません。
今回はドアの中でも、特に開き戸が勝手に開いて困っている方に向け、考えられる4つの原因と自分でできる対策について解説します。
目次
扉が勝手に開く4つの原因
開き扉が勝手に開いてしまうのは、扉が閉めた状態で固定できないことや、何らかの力が加わっているのが原因です。主な4つの原因を、詳しく見ていきましょう。
ラッチが正しく収まっていない
ラッチとは、ドアの側面から三角形に突き出たパーツのこと。ドアノブの動きに合わせて凹み、ドアノブを離すと元に戻って扉が勝手に開かないように抑える役目です。
開き戸は、扉の動きに合わせてラッチが動き、ストッパー代わりになることで勝手に開くのを防いでいます。通常ラッチはドア枠に当たると自然と凹みますが、ラッチ受けにラッチが正しく収まらないとドアが完全に閉まらず、勝手に開きやすくなってしまいます。
ラッチの動きが悪くなっている
ラッチの隙間にホコリや細かなゴミが詰まってしまい、動きが悪くなったラッチは、ドアの動きを妨げる原因の1つ。ドアが完全に閉まっていないとわずかな風圧でも開きやすくなり、扉が勝手に開くことも増えるでしょう。
蝶番に不具合がある
ドアの開閉に合わせて、ラッチがスムーズに動いているにも関わらず扉が勝手に開いてしまうときは、蝶番に不具合があるかもしれません。蝶番がゆるんでいると、扉が前後左右に動いてしまい、ドア枠に当たりやすくなります。ドア枠に当たると扉が閉まり切らずに勝手に開いてしまい、不都合を感じやすくなるでしょう。
建物の傾きや気圧の影響
築年数の経った建物では、わずかに見られる傾きの影響で扉が閉まりにくくなることもあります。また気密性が高い住宅では、一方のドアを開けたときの気圧の変化に影響を受け、別の場所のドアが開いてしまうこともあるでしょう。傾きが原因の場合は、建物の他の部分に深刻な影響を及ぼす恐れもあるため、専門の業者による確認が必要です。
自分でできる！扉が勝手に開いてしまうときの対策
扉が勝手に開いてしまう原因が、ラッチや蝶番の不具合であるなら、ある程度は自分で直すことも可能です。自分でできる3つの対策方法を紹介します。
ラッチの位置を調整する
ラッチがラッチケースに正しく収まっていないときは、正しく戻るように位置を調整しましょう。ドライバーでラッチ側面の「調整ネジ」を反時計回りに回転させると、ラッチ受けは手前側に動き、時計回りに回転させると奥側に移動します。ラッチ受けの微調整でスムーズに動くようになることも多いため、ぜひ試してみてください。
ラッチの詰まりを取り除く
扉を開いた状態のまま、ラッチを指で押してみてラッチが元に戻らない場合は、ラッチの隙間にゴミやホコリが詰まっているかもしれません。ラッチの清掃は、次の3つを使用します。
- 錠前用の潤滑剤
- 細めの筆
- 布巾
錠前用の潤滑剤は、ホームセンターのほかインターネットの通信販売でも購入できます。また筆は、ラッチの隙間に入る細めの筆を用意しましょう。100円均一ショップなどで手に入る、細めの絵筆で十分です。
錠前用の潤滑剤を、筆先にしっかり濡れる程度に塗布したら、ラッチ部分を指で押して隙間をなぞるように筆を動かします。潤滑剤は乾きやすいので都度付け足し、筆にホコリやゴミが付着したら適宜取り除きましょう。
ラッチの隙間の汚れが取り除けたら、最後に側面のフロントプレート全体を布巾で拭き、付着した潤滑剤を拭き取ります。指で押してラッチ部分がスムーズに戻ってくるのを確認できたら、掃除は完了です。
蝶番を調整する
ラッチ部分を確認しても、ずれや動きの悪さといった不具合がないときは、蝶番を確認してみましょう。蝶番は扉の位置を微調整できるため、気付かないうちにドア枠に干渉しているといった不具合を直せます。蝶番の調整は、左右用の調整ネジか、前後用の調整ネジを回せば可能です。誤って固定ネジを回さないように、充分注意しましょう。
蝶番の詳しい調整方法については、こちらの記事で手順を詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
調整後も扉が勝手に開くときはどうする？
ラッチや蝶番の状態を確認し、正しく調整しても扉が勝手に開いてしまうことがあります。その場合は、次の2つの対策を試してみましょう。
ドアクローザーを取り付ける
扉が勝手に開いてしまうのが直らない場合は、ドアクローザーを取り付けるのもおすすめです。ドアクローザーとは、ドア枠と扉の上部に取り付ける油圧式の装置のこと。油圧を利用してドアの開閉スピードをコントロールするため、万が一扉が勝手に開いても、勢いよく開いてしまうのを防げます。
ドアクローザー本体はホームセンターでも購入できますが、取り付けは電動ドリルなどの工具だけでなく、正確な寸法の計測も不可欠です。不慣れな取り付けはかえってドアの開閉を妨げてしまう恐れもあるため、できるだけ専門業者への依頼をおすすめします。
ラッチを交換する
調整しても不具合が解消されない場合は、ラッチ本体を交換してみましょう。ラッチは扉を取り外す必要がないため、一般的なレバーハンドルタイプなら比較的簡単に交換できるパーツです。ラッチの交換は、以下の手順で行います。
- 交換用のパーツを用意する
- 取扱説明書に従ってレバーハンドルを取り外す
- 既存のラッチを取り外す
- 新しいラッチの上下を確認し加工穴に差し込む
- ラッチの向きを調整する
- レバーハンドルを元に戻す
- ネジを締めて交換完了
レバーハンドルは、ワンタッチ式とネジ止め式の2種類があります。ワンタッチ式はレバーハンドル下部の穴に解除ブッシュを差し込み、ネジ止め式はレバーハンドル下部のネジを回せばハンドルの取り外しが可能です。
既存のラッチは取り付けネジを外し、引き抜けば簡単に取り出せます。もし引き抜けない場合は、二重座のため外カバーも外さなければならない可能性がありますので、注意してください。
既存のラッチが取り外せたら、新しいラッチの向きを確認してそのまま外した穴に差し込みます。このときラッチを手で回転させて、閉める側にラッチの傾斜が向くように調整しましょう。正しく差し込めたらレバーハンドルを元に戻し、動きを確認して取り付けネジを締めれば交換は完了です。
扉が勝手に開くときはドアの交換もおすすめ
扉が勝手に開いてしまうのは、ラッチや蝶番の不具合だけでなく、経年使用によるドア本体の歪みが原因の場合もあります。特にドア枠が歪んでいると、蝶番で扉の位置を微調整しても干渉しやすく、扉が勝手に開いてしまうのを防げません。
長年使い続けているドアで、ラッチや蝶番を調整しても扉の開閉の様子が改善しない場合は、思い切ってドアを交換してみるのもおすすめです。ドアを新しいものに交換すれば、不具合が解消されるだけでなく、インテリアの印象も変わります。
ドアの機能性やデザインでも住み心地の良さは大きく変わりますので、どのようなドアに交換するか迷ったら、ぜひこちらの記事を参考にご覧ください。
使い心地とデザインの良さを叶える杉野製作所の木製ドア
室内ドアは、空間を適切に仕切る役割をもっています。そのため扉が勝手に開いてしまうと、空調の効きに影響するだけでなく、小さなお子さまが室外に出てしまったりなど、思わぬ危険につながる恐れもあるでしょう。
扉が勝手に開いてしまうときは、ラッチや蝶番の調整といった自分でできる調整を試してから、状況に応じてドアの交換を検討するのがおすすめです。
大分県宇佐市の杉野製作所では、使い心地と質の良さにこだわった木製ドアを製作しています。日常的に使うドアだからこそ、細部までこだわり抜いた上質なドアが気になる方は、ぜひ杉野製作所へお気軽にお問い合わせください。
監修者
