ドアからの隙間風が寒い!3つの原因と今すぐできる対策・注意点を紹介
気温が下がりはじめるとともに、気になってくるのがドアからの隙間風。いくら空調を効かせても、隙間風が入り込む環境では、快適な室温を保つことはできません。
ドアからの隙間風を防ぐには、原因を知って、正しく対処するのが大切です。ドアからの隙間風にお悩みの方に、隙間風が発生する原因や今すぐできる対策を解説します。
そもそもドアに隙間はなぜあるの?
隙間風とは、主に室内と室外の温度差が原因で、ドアの隙間などから意図せず流れ込んでくる風のこと。
空気には暖まると上昇し、冷えると下降する性質があります。暖められた空気が上昇すると、室内の気圧が変化します。この気圧変化を調整するため、ドアなどの隙間から自然と外の空気が室内に吸い込まれます。これが隙間風発生のメカニズムです。
「ドアの隙間がなければ、隙間風は発生しない」とも考えられますが、ドアの隙間には外からの空気を取り込む、換気口としての役目があります。もし隙間を空けずにドアを取り付ければ、住まいの空気の流れを妨げ、カビの発生など衛生面での不調が出てしまうでしょう。室内の通気性を保ちつつ空間を仕切るために、ドアの隙間は必要なのです。
ドアからの隙間風がおよぼす影響
ドアからの隙間風によって引き起こされる、2つのよくある影響について見ていきましょう。
冷暖房の効率が悪くなる
室内と室外の寒暖差によって冷たい空気が流れ込む隙間風は、冷暖房の効率が悪くします。光熱費の支払いに影響するだけでなく、部屋が暖まりにくくなれば、体調不良に陥ることも増えやすくなるでしょう。
ドアからの隙間風を感じたら、早めの対処を検討してください。
足元からの冷え込みがつらくなる
隙間風は、下に溜まった冷気が隙間から入り込んでくるため、足元からじわじわと冷え込みやすいです。足先や手足が冷えやすい方にとっては、隙間風は特につらく感じられるでしょう。防寒靴下を履く、湯たんぽを足元に置くなどの対処が必要です。
ドアからの隙間風を感じやすくなる4つの原因
以前よりもドアからの隙間風を感じやすくなったときは、次の4つの原因が考えられます。
- 蝶番の不具合
- ドアの建て付けが悪くなっている
- 扉やドア枠などの歪み
- 経年劣化による部品の摩耗
隙間風の原因は、何らかの理由でドアの隙間が広がってしまうこと。適切に対処するためにも、ドアの状態は正しく把握しましょう。
蝶番の不具合
蝶番に不具合があると、隙間風を感じやすいです。ドアは蝶番でドア枠に固定されますが、緩みやズレといった不具合が生じると扉がドア枠に正しく納まらず、不必要な隙間が発生します。蝶番の不具合によって広がった隙間からさらに風が入り込み、隙間風を感じやすくなるのです。
ドアの建て付けが悪くなっている
建て付けとは、ドアなどの建具の納まりや開閉の状態をあらわす建築用語。ドアの建て付けが悪くなると、スムーズな開閉ができなくなり、完全に閉まらなくなるケースも多いです。建て付けが悪くなると本来のドアとしての役割を果たせず、隙間風を感じやすくなります。
扉やドア枠などの歪み
ドアは建具の中でも、日常的に負荷がかかりやすい場所です。長年の使用で扉やドア枠が歪むと、隙間風を感じやすくなります。扉やドア枠の歪みは、突然ドアが開かなくなるリスクにもつながるため、定期的にドアの状態をチェックしておくのが大切です。
経年劣化による部品の摩耗
経年劣化による部品の摩耗も、隙間風を感じやすくなる原因として挙げられます。特に負荷がかかるのは「ラッチ」で、扉の側面についた三角形の金具を指します。このラッチ内部のバネが摩耗していたり、ドアノブのネジが緩んでいたりすると開け閉めがスムーズにできずにドアが引っかかり、隙間風も発生しやすいです。
今すぐできるドアの隙間風への対策は
隙間風を今すぐ何とかしたい!とお悩みの方に、おすすめの3つの対策を紹介します。
隙間テープを貼る
隙間風を防ぐには、冷気の入り込む隙間を物理的に塞ぐのが効果的です。中でも隙間テープは比較的手に入りやすく、ホームセンターや100円均一ショップで購入できます。
長さはドアのサイズに合わせてカットして調整しますが、厚みはテープによって違うため、隙間の寸法を測ってから購入するとよいでしょう。
隙間風専用のストッパーを使う
隙間テープはあくまで一時的な対策のため、使っている間に次第にテープの粘着力が落ちてきやすいです。テープよりも安定して隙間を塞ぎ続けたい方は、隙間風専用のストッパーを取り付けるのもよいでしょう。
隙間風専用のストッパーは、「隙間風防止カバー」や「隙間風防止クッション」とも呼ばれますが、基本的な使い方は同じです。商品によって色味が微妙に異なりますので、取り付けたいドアの色と比較して、目立ちすぎないものを選ぶとよいでしょう。
蝶番を調整する
蝶番の不具合でドアの隙間が大きくなっているときは、ネジを回して蝶番を調節してください。蝶番は扉がどちらに傾いているかで、調整するネジの場所が変わります。まずは状態をよく確認して、どのネジを調整すべきかを判断しましょう。
なお、ドアは大きくて重たい建具です。事故を防ぐためにも、蝶番の調整作業は必ず2人以上で行ってください。
蝶番の調整については、こちらの記事で方法を詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
ドアの隙間風は100均アイテムでも対応できる?
ドアの隙間風への対策アイテムは、100円均一ショップで手軽に購入できます。
- 隙間テープ
- 隙間風専用ストッパー
- 開き戸ロック
先ほど紹介した隙間テープや隙間風専用ストッパーも、100円均一ショップで購入できます。またドアの閉まりにくさが隙間風の原因になっているなら、開き戸ロックも有効でしょう。
商品のラインナップは、100円均一ショップによって異なりますので、こちらで紹介したものはあくまで一例としてお考えください。
ドアの隙間風に対策するときの注意点
市販のアイテムを使用してドアの隙間風対策をするときは、次の2つのポイントに注意してください。
隙間を完全に塞がない
ドアの隙間は、完全に塞がないように注意しましょう。ドアの隙間は、室内の換気のために必要な部分です。隙間を完全に塞いでしまうと、本来必要な換気を得られずに、カビなどが発生するリスクもあります。隙間テープやストッパーを使うときは、換気用のスペースを空けておくように意識してください。
室内の換気を意識する
隙間テープやストッパーを使うと、通風スペースが限られるため、換気性能は少なからず落ちてしまいます。ドアに隙間風対策アイテムを取り付けた後は、意識して室内の換気を行いましょう。
冷え込む季節はつい換気を怠りがちになりますが、汚れた空気は室内環境を悪化させてしまいます。1時間に1回程度の、定期的な換気がおすすめです。
建て付けに不具合があるときはドアの交換を検討しよう
ドアからの隙間風は、市販のアイテムを使えばある程度自分で対策できます。しかし建て付けの悪さやドア枠の歪みなどの不具合があるときは、市販アイテムは応急処置にしかならないため、ドアの交換を検討しましょう。
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