ドアノブの種類と名称をご紹介|こんなにあるドアノブの種類別の特徴・名前を解説!
日常的に使用しているドアノブにも、いくつか種類があるのをご存じでしょうか。
扉の種類やデザインだけでなく、ドアノブの種類にもこだわれば、室内ドア選びはさらに楽しくなります。
今回ご紹介するのは、あまり知られていないドアノブの種類についてです。
ドアノブのデザインから見るおしゃれな施工事例も紹介しますので、ぜひ室内ドアを選ぶときの参考にしてください。
ドアノブの種類は4種類
ドアノブの種類は、主に以下の4つにわかれます。
- 握り玉
- レバーハンドル
- プッシュプルハンドル
- サムラッチハンドル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
握り玉
握り玉はその名の通り、手で包み込めるような握りやすい形状をしたドアノブのこと。
室内・室外に関わらず以前は多くのドアで使用されていましたが、最近ではよりデザイン性に優れたドアノブが多く使われるようになっています。
レバーハンドル
レバーハンドルは、レバーのような形状のハンドルを押し下げて開けるドアノブです。
デザインの汎用性が高く、インテリアに合わせて好きなデザインを選びやすいのが特徴的。
少しの力で開閉できるので、お子さまからご高齢の方まで、幅広い世代の方に使いやすいドアノブです。
プッシュプルハンドル
プッシュプルハンドルは、主に玄関ドアで使用される、大型のドアノブ。
他のドアノブとは開け方がやや異なり、正面に向かって軽く押したり引いたりして開閉するタイプのドアノブです。
デザインはすっきりとしていて、両手に荷物を抱えたままでも押すだけで開けられるので、多くの玄関ドアで選ばれているドアノブです。
サムラッチハンドル
サムラッチハンドルとは、サムピースというつまみに親指をかけると解錠され、ドアが開けられるタイプのドアノブのこと。
1980~90年代に多く使用されていましたが、経年劣化による交換でプッシュプルハンドルへ入れ替えるケースが多く、現在では製造を停止しているメーカーも多いです。
古いドアノブで多いのは握り玉タイプ
古い建具に握り玉タイプのドアノブが多くついているのは、もともと握り玉が日本のドアノブの主流だったからです。
YKKAPによると、国産の錠前第一号は、大正3年に登場した「白玉錠」。白磁性のノブ(握り玉)と鋳物製のケースロック(箱錠)で構成されています。
そこから取り付けしやすい円筒錠が増え、握り玉はドアノブの中でも特に主流のデザインとなっていきました。
参考 | YKKAP「鍵とドアの歴史、それは安心で豊かな暮らしの歴史」
錠前の種類
ドアノブとセットで取り付けられるケースの多い錠前は、施錠・解錠の仕組みによって、次の6種類にわかれます。
- 円筒錠
- インテグラル錠
- シリンダー錠
- チューブラ錠
- 間仕切錠
- 表示錠
それぞれの特徴を見ていきましょう。
円筒錠
円筒錠は、握り玉の中心にシリンダー錠を組み込み、ドアノブと錠前が一体型になったタイプです。日本では昭和30年代からの、高度経済成長期に広く普及したといわれています。
比較的取り付けしやすいですが、防犯性は低いため、玄関や勝手口には向きません。室外よりも浴室やトイレなど、室内で鍵を使いたい場所に適した錠前です。
インテグラル錠
円筒錠と見た目がよく似たインテグラル錠は、握り玉の中心に鍵穴がついたタイプの錠前です。円筒状と同様、防犯性能はあまり高くないため、玄関ドアよりも室内ドアに適しています。
箱錠(ケースロック)
箱錠(ケースロック)とは、錠としての機能が備わった箱型のケースを、ドアの内部に取り付けて使用する錠前のこと。防犯性が非常に高く、玄関ドアや勝手口など、外から出入りするドアによく使用されています。
チューブラ錠
チューブラ錠とは、錠としての機能がチューブ状のケースに備わった錠前のこと。箱状よりも簡単にドアに取り付けできますが、施錠の仕組みも簡易的です。玄関ドアや勝手口のドアに使うには防犯性が不十分なため、室内ドアに使用するのがよいでしょう。
間仕切錠
間仕切錠は、室外ではなく室内側から施錠するタイプの錠前で、室内ドアに広く使用されています。非常時には、外側からコインなどを使って解錠できるのも特徴的。洗面所や脱衣場などのドアにもおすすめです。
表示錠
表示錠は、間仕切錠に色付きの表示が加わった錠前です。施錠中は赤、解錠中は青など、表示される色によって一目で状況がわかりやすく、トイレのドアなどによく使われています。非常時には間仕切錠と同様に、コインなどを使って解錠可能です。
ドアノブの種類を交換するときの注意点
ドアノブのパーツ自体は、ホームセンターやオンラインショップでも購入できるため、注意深く行えば個人でもドアノブの交換は可能です。
ドアノブを自分で交換したいときの注意点は、次の2つです。
- 正確に採寸する
- できるだけ同じメーカー・型番のドアノブに交換する
ドアノブの多くは、設置のための穴を開けてドアに取り付ける仕組みです。そのため、ドアの厚みや金具の寸法、上下のネジの間隔など、正確な寸法の計測が求められます。
またどれだけデザインが気に入っても、もともとのドアノブとサイズが異なるものは取り付けできません。そのため交換するドアノブは、できるだけ同じメーカー・型番のドアノブを選ぶのがおすすめです。
パーツ自体は簡単に手に入るドアノブですが、正確に寸法を測り、規格に合うドアノブを選ぶのは個人にとって難しいケースがほとんど。さらにドアノブを交換するときは、誤って上下逆に取り付けてしまったり、慣れない作業でドアの表面に傷をつけてしまうケースも多いです。
ドアノブの交換に関する注意点については、こちらの記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
ドアノブの種類から見る施工事例
ドアノブは、インテリアとしてのドアの印象や使い勝手を大きく変えるため、使う場所に合わせて好みのタイプを選びましょう。
杉野製作所が手掛けた施工事例の中から、おしゃれなドアノブがポイントの事例を紹介します。
木目を引き立てるシンプルなドアノブ
こちらはウォールナットの木目が美しい突板ドアに、シンプルなドアノブを組み合わせた事例。天然木の質感に、すっきりとしたドアノブがよく合っています。
使用したドアノブは、建築に関する装飾金物を数多く手掛ける、河淳株式会社の「レバーハンドル V6 サテンニッケル」。亜鉛ダイキャスト製の重厚感のある質感で、どのようなインテリアにも馴染みます。
掲載事例 | DOAX ウォルナット 片開き戸 / 片引き戸 枠セット
グレー×黒がモダンなドアノブ
こちらはグレーのドアに取り付けた黒いドアノブがおしゃれな事例。スクエア型のドアノブが、モダンな洗面所の雰囲気によく合っています。
こちらの事例では壁面のコンセントスイッチも黒で揃えるなど、細かい部分にまでこだわり、まとまりのある印象に仕上げました。
掲載事例 | DOAX ウォルナット 片開き戸 枠セット / シナ 片引戸 枠セット
引き戸の玄関ドアに映える大ぶりなドアノブ
最後に紹介するのは、玄関ドアに使用した大ぶりなドアノブ。
存在感のあるレッドシダーの木目を生かした玄関ドアは、引き戸タイプの特注品。お客様のご要望をとことん追求した、こだわりの事例です。
使用したドアノブは、株式会社ユニオン製の「 T610-01-023-L ステンレスヘヤーライン」。
ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパや、グランフロント大阪うめきたシップなどでも使用される、インテリア性の高いドアノブです。
掲載事例 | 特注 レッドシダー玄関ドア 枠セット
その他事例参考元 | 株式会社ユニオン「T610-01-023-L」
ドアノブの種類までこだわるなら、ぜひ杉野製作所へご依頼ください
ドアノブは、ドアを設置する場所や使い勝手によって、最適な種類が変わります。
質感にこだわったお気に入りのドアを選ぶなら、ぜひドアノブの種類にもこだわりましょう。
大分県宇佐市の杉野製作所では、ドアノブにまでこだわった木製の突板ドアの製造・販売を行っています。
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