今さら聞けないドアの種類。ドアの種類別特徴や選ぶときの注意点を徹底解説
ドアには「開き戸」「引き戸」「折れ戸」の基本的な3種類があり、そこからさらに10種類ほどにわかれます。
使いやすい室内ドアを選ぶには、設置スペースの広さだけでなく、それぞれのドアの使い勝手を考えるのが大切です。
今回は室内ドアに迷っている方に向け、今さら聞けないドアの種類や、種類ごとの特徴を解説します。
ドアの種類を選ぶときの注意点も解説しますので、ぜひ間取りに合ったドアを選ぶ参考にしてください。
ドアの基本は3種類
室内ドアは、開き方によって次の3種類にわかれます。
- 開き戸
- 引き戸
- 折れ戸
片側が開くのか、両側が開くのかなど。
細かな開き方の違いによってさらに種類が派生していくため、まずは基本的な3つから見ていきましょう。
開き戸
開き戸は、押したり引いたりして開閉するドアのこと。
設置もしやすくシンプルな形状のため、多くの間取りで使われています。
引き戸
引き戸は、横にスライドして開閉するドアのこと。
車椅子を使っていても簡単に開閉できるため、どの世代でも住みやすいよう設計された「バリアフリー住宅」でも、よく採用されています。
室内ドアを引き戸にするメリットや注意点については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
折れ戸
折れ戸は、折りたたむように開閉させるドアのこと。
開き戸や引き戸と比べて、奥行きや幅が限られたスペースにも取り付けできるのが特徴。
ドアを引き込むためのスペースがなくても設置できるため、クローゼットやパントリーなどの収納扉にもよく使われています。
ドアの種類 | 1.開き戸
開き戸は、使用する扉の枚数や開き方によって、さらに3つの種類にわかれます。
- 片開き戸
- 両開き戸
- 親子ドア
それぞれの特徴を見ていきましょう。
片開き戸
片開き戸は、片側1枚の扉を開閉させて使うドアのこと。
一般的に「開き戸」として、一番よく使われているドアが片開き戸です。
前後に開閉させて使うため、設置場所の奥行きと扉が開く方向(開き勝手)に注意が必要です。
両開き戸
両開き戸は、2枚の扉を中心から左右に開くようにして使うドアのこと。
開口部を広くとれますが、設置にスペースが必要なため、一般的な住宅よりも公共施設や学校などに設置されるケースが多いです。
親子ドア
親子ドアとは、メインとして使うドアの横に、サブとして小型の扉を取り付けたドアのこと。
普段はメインのドアを片開き戸のように使い、大型家具の搬入などで通路を広くとりたいときに、サブのドアも開けて使用します。
室内ドアのほか、玄関ドアにもよく使われている種類です。
ドアの種類 | 2.引き戸
引き戸も、スライドさせる方向や引き込みスペースの作りによって、以下の4種類にわかれます。
- 片引き戸
- 引き分け戸
- 引き違い戸
- 引き込み戸
戸の枚数によって「3枚引き戸」や「4枚引き戸」と呼ばれるものもあるため、ドアの中でも特に種類が豊富なタイプです。
片引き戸
片引き戸とは、1枚の戸を左右どちらかにスライドして開閉するドアのこと。
1枚の戸と1本のレールを使用するケースが多いですが、開口部が広いところでは2~3枚の戸を連動させて使うなど、柔軟な使い分けが可能です。
引き分け戸
引き分け戸とは、一本のレールの上に設置した戸を、中心から左右にスライドして開くドアのこと。
両側に引き込みスペースが必要になるため、設置には特に広い壁が必要です。
引き違い戸
引き違い戸とは、左右どちらにもスライドできる、機能性に優れたドアのこと。
左右どちらにも動かせるため、家具を置く場所や利き手を選ばずに使えます。
2枚の戸を使ったものが多いですが、3枚以上の戸を使った3枚戸や4枚戸のタイプも、室内の間仕切りとして人気です。
引き込み戸
壁の中に「戸袋」を作り、通常はむき出しになる引き込みスペースを隠したものが、引き込み戸です。
通常、引き込みスペースにはコンセントや電気のスイッチを取り付けられません。
しかし戸袋がある引き込み戸なら、通常の壁と同じようにコンセントやスイッチを設置可能。
さらにすっきりとした見た目にできるため、機能性とデザイン性の両方にこだわりたい方におすすめの引き戸です。
ドアの種類 | 3.折れ戸
折れ戸は扉を折りたたむようにして開閉するため、引き込みスペースが必要ありません。また片開き戸と比較しても、開閉スペースを約3分の1に抑えられるのが特徴です。
折れ戸は設置場所と扉のサイズにより、次の3つの種類に分けられます。
- 折れ戸ドア
- 間仕切り戸(折れ戸タイプ)
- クローゼット折れ戸
それぞれの詳細を見ていきましょう。
折れ戸ドア
折れ戸ドアは扉を折りたたむようにして使うため、少ないスペースでドアを開閉できます。
上部のハンガーレールと下部のガイドレールで扉を固定しますが、最近はお手入れのしやすさを考え、上部のハンガーレールのみ使った上吊りタイプが人気です。
間仕切り戸(折れ戸タイプ)
折れ戸タイプの間仕切り戸は、開口部を広くとりたいけれど、両側に引き込みスペースがとれないときにおすすめのドア。
ドアを開放状態にしたいときも、扉の出幅が少ない折れ戸は邪魔になりにくく、スペースを有効に使えます。
クローゼット折れ戸
クローゼット折れ戸とは、2組の折れ戸を中心から左右に押し開いて使うドアのこと。
引き戸よりも開口部を広くとれるので、収納したものが一目でわかりやすくなっています。
引き込みスペースが不要な上に、天井と床にレールが取り付けられるため、壁一面にクローゼットを取り付けることも可能です。
ドアの種類を選ぶときの注意点
使いやすいドアを選ぶには、デザインだけではなく、間取りや使い勝手とのバランスも考えなくてはなりません。
ドアの種類を選ぶときの3つの注意点を、杉野製作所の施工事例と共に紹介します。
間取りやスペースの広さを考える
掲載事例 | DOAX シナ 片引戸 / 片開き戸 枠セット
取り付けるドアの種類を選ぶときは、間取りやスペースの広さを考えましょう。
たとえばこちらの事例では、キッチンのすぐ横に洗面台を設置した間取りです。スペースとしては片開き戸の設置も可能ですが、通路にドアが大きく飛び出してしまうため、常時開け放っておけません。
さらにドアのすぐ向こうに人がいるときは、ドアをぶつけてしまうおそれもあります。
間取りと使い勝手の両方を考え、最適な片引き戸が設置された事例です。
使い勝手の違いを考える
掲載事例 | DOAX ウォルナット 片開き戸 枠セット / シナ 片引き戸 枠セット
同じ場所に取り付けるドアでも、種類が異なれば使い勝手は大きく変わります。
こちらは、廊下片側全面に収納庫を取り付けた事例。
通常、このようにスペースの限られた場所では、折れ戸や引き戸などを使うのが一般的です。
しかしこの事例では、あえて両開き戸を採用。観音開きで開口部が広くとれるため、中に収納したものが一目でわかりやすいです。
さらに引き戸や折れ戸ではなく、両開き戸を使用したのは、ドアの開けやすさを重視したためとも考えられます。
間口の長いこの収納の場合、引き戸や折れ戸を設置すると、スライドさせる距離が長い上に、1枚当たりの戸の重みも気になるでしょう。
使い勝手のよさを重視してあえて両開き戸を設置した、工夫にあふれた事例です。
デザインと見え方を考える
掲載事例 | DOAX ラワン片引き戸・片開き戸 枠セット
室内ドアを選ぶときは、デザインと見え方も考えましょう。
こちらはリビング・ダイニングと廊下の境に、ガラスをはめ込んだ片開き戸を使った事例。開放感を高めるだけでなく、ドアの枠以外を大胆にガラスを使うことで、おしゃれさも際立って感じられます。
このように室内ドアのデザインはお部屋の印象を大きく変えるため、デザインと見え方はよく考えて選びましょう。
ドアの種類に迷ったら杉野製作所へご相談ください
室内ドアは種類が豊富な上に、使い勝手もそれぞれ異なるため、どの種類のドアを選べばいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。
さらにインテリアにこだわるなら、ドアの種類だけでなく、デザインや質感にもこだわりたいところです。
大分県宇佐市で木製ドアの製造・販売を手掛ける杉野製作所は、多くのお客様のご相談を受けながら、使い勝手の良さとデザインの両方を備えたドアを製造してきました。
ドアの種類に迷ったら、ぜひ杉野製作所へご相談ください。ご希望を丁寧に伺いながら、間取りに合わせた理想のドアをご提供いたします。