吊り引き戸が気になる方へ!吊り引き戸の魅力や注意点を詳しく解説

室内でよく使われるドアは、開き戸・引き戸・折れ戸の3種類にわけられます。引き戸の中でも、レールを扉の上部に設置したのが吊り引き戸です。
使いやすさが魅力の吊り引き戸ですが、通常の吊り戸と比べた注意点はあるのでしょうか?今回は吊り引き戸が気になっている方に向け、魅力や特徴を詳しく解説します。
吊り引き戸とは

吊り引き戸とは、扉の上につくられた垂れ壁や鴨居にレールを取り付け、上から吊り下げて設置する引き戸のこと。一般的な引き戸は床にレールの凹凸ができますが、吊り引き戸は床面がフラットになるのが特徴で、掃除のしやすさでも人気の高いドアです。
吊り引き戸をおすすめする3つの理由

少ない力で開閉できる引き戸の中でも、レールを上部に設置する吊り引き戸には嬉しいメリットが3つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
レールにホコリが溜まりにくい
床面にレールがない吊り引き戸はホコリが溜まりにくく、掃除の手間も減らせるのが魅力的。一般的な引き戸は下側のレールにごみやホコリが溜まりやすく、スムーズな動きを維持するために定期的な掃除が欠かせません。特に髪の長い方や毛足の長いペットを飼っている方にとって、扉のローラー部分に毛が絡まるのは大きな悩みです。
吊り引き戸なら掃除の手間を最小限に抑えられ、家事もラクになるでしょう。
開閉時の音が他のドアよりも静か
吊り引き戸は通常の引き戸と比べて振動が床に伝わりにくく、開閉の音も静かに感じられます。レールに沿って扉を動かすため、開き戸と比べると音は発生しやすいですが、吊り戸特有の「ガラガラ」という音を軽減したい場合は、吊り引き戸を選ぶとよいでしょう。
バリアフリーにも効果的
吊り引き戸は床面にレールを取り付けないため、段差がなくバリアフリーにも効果的です。車椅子だけでなく、歩行器を使っている方にとっても通過のたびに歩行器を持ち上げる必要がないため、転倒のリスクも軽減できるでしょう。
吊り引き戸を選ぶときの注意点

メリットの多い吊り引き戸ですが、選ぶ前に知っておきたい注意点もあります。一般的な引き戸と吊り引き戸のどちらを取り付けるか迷っている方は、しっかりと把握しておきましょう。
コストがかかる
上部に取り付けたレールで扉の重みを支える吊り引き戸は、レールの頑丈さと垂れ壁の強度が不可欠です。壁の強度が足りない場合は、補強を加える追加工事が必要になるケースもあるでしょう。耐久性を重視するためパーツ自体が高額になりやすく、一般的な吊り戸と比べて設置コストがかかりやすい点に注意が必要です。
気密性が劣る
一般的な吊り戸と比べ、吊り引き戸は扉の下に若干の隙間が発生します。この隙間は通気性のよさにもつながるため、通気性を確保して湿気を溜めないといったメリットもありますが、隙間風を感じやすい点ではデメリットとして感じられることもあるでしょう。
適度な通風を得られる吊り引き戸は、建物自体の気密性が高い高気密高断熱住宅と相性抜群。高気密高断熱住宅なら隙間風も気になりにくいため、住宅の種類に合わせて検討するのもおすすめです。
強い衝撃でドアが揺れる
上から吊り下げる吊り引き戸は、一般的な吊り戸と比べて揺れを感じやすい形状になっています。特に力の加減が難しい小さなお子さまのいるご家庭では、思い切りドアを閉めるなどで強い衝撃が加わりやすく、ドアの揺れを心配に感じることもあるでしょう。
衝撃でドアが大きく揺れても、ドアそのものの耐久性に影響はありません。気になる方はあらかじめソフトクローズ機能付きを選ぶなど、衝撃を緩められる機能のついたドアがおすすめです。
吊り引き戸は壊れやすい?
吊り引き戸に対しては「壊れやすいからやめた方がいい」という意見も聞かれます。上から吊り下げていたり、ぶつかったときの揺れが大きく感じられたりといった印象から「吊り引き戸は壊れやすい」とも考える人もいます。しかし実際には、一般的な引き戸と比べて吊り引き戸の方が壊れやすいということはありません。
吊り引き戸は扉の重みに耐えられる丈夫なレールを使用していますし、メリットも多いドアですので、ぜひ安心してお使いください。
吊り引き戸が特におすすめな方
すっきりとした見た目と掃除のしやすさを同時に叶えてくれる吊り引き戸が、どのような方に特におすすめなのかを詳しく見ていきましょう。
掃除をラクにしたい方
床面にホコリやごみの溜まりやすいレールがない吊り引き戸は、掃除をラクに済ませたい方におすすめです。一般的な引き戸は定期的にレールのごみを取り除かないと滑りが悪くなりますが、吊り引き戸ならその心配もありません。
忙しい共働き世帯や子育て世帯など、できるだけ掃除の手間をなくし家事をラクに済ませたい方にも、吊り引き戸は選ばれています。
すっきりとおしゃれなインテリアにしたい方
床面の区切りをなくして一続きに見せる吊り引き戸は、すっきりとおしゃれなインテリアが希望の方にも最適です。特に無垢材など天然の木目を活かしたフローリングは、上吊り戸と相性がよく上質な空間を演出します。床の敷居がないだけで、引き戸を開け放ったときの開放感は各段に高まりますので、すっきりと見せたい方はぜひ検討してみてください。
吊り引き戸を使った事例を紹介
ここからは、杉野製作所の吊り引き戸を使った事例を紹介します。吊り引き戸を実際に使うとどのような印象になるのか、ぜひ参考にしてください。
吊り引き戸ですっきりと整うパントリー

掲載事例 | DOAX ラワン片引戸 枠セット
こちらは大容量のパントリーの入り口に、吊り引き戸を設置した事例です。パントリーなどの収納庫は人の出入りも多く、部屋の隅にホコリが溜まりやすくなります。床面にレールのない吊り引き戸なら掃除もしやすく、まとめ買いしたものをワゴンで搬入したいときも、ラクに移動できるでしょう。
段差なしのフロアで床のつながりを感じる事例

掲載事例 | ムクイチ シナ 片引戸 タイプB ハイドア 旧仕様
次にご紹介するのは、吊り引き戸を選び、床のフローリングの木目を美しく見せる事例です。床面のレールや仕切りをなくすことで、空間の一体感がさらに高まり、見た目もすっきりと整いました。フローリングの貼り方でさらに空間のつながりを強調できるため、限られたスペースを広く見せる効果も期待できるでしょう。
土埃の気になる玄関収納に吊り引き戸を使った事例

掲載事例 | DOAX シナ 片引戸 枠セット
土埃が溜まりやすい玄関横の収納も、吊り引き戸の設置をぜひ検討したい場所です。こちらの事例では床面に掃除のしやすいモルタルを使用。汚れやすい玄関の床にモルタルを使うことで、掃き掃除だけでなく、水拭きでの掃除もしやすくなりました。
レールを床面に埋め込む必要がないため、床材の素材にこだわれるのも吊り引き戸の特徴です。
すっきりとした印象を叶える吊り引き戸は杉野製作所にご相談ください

床面にレールのない吊り引き戸は、掃除のしやすさとすっきりとした見た目のどちらも叶えてくれます。揺れやすさから「吊り引き戸は壊れやすい」と誤解されることもありますが、耐久性の高い素材を使っているため、吊り引き戸が特別壊れやすいわけではありません。
吊り引き戸ですっきりした見た目を強調するなら、ぜひドアの素材にもこだわって質感の良さを楽しみましょう。大分県宇佐市の杉野製作所では、天然木の美しさを活かした木製ドアを製作しています。美しさと使いやすさのどちらも叶える吊り引き戸をご希望の方は、ぜひ杉野製作所へお気軽にお問い合わせください。